丹生棟梁と材木店の川村さん、現場監督の河野さんと一緒に、柱選びです。
製材された四角い柱ではなく、自然の丸太の皮をむいただけの柱なので、直径や柱脚・柱頭の寸法がいろいろあります。
乾燥状態は、どれも良いのですが、バランスのとれた寸法のものを選ぶのに結構迷います。
30本以上の中から、兄弟みたいな対の柱が2本決まりました。
次に2本の丸柱で支える丸桁の墨出しです。
丸桁は仕上がった時は下から見上げる材ですが、作業は逆さまにして上からします。
普段からこなしてないと錯覚をおこしそうですが、丹生棟梁の頭の中ではイメージができあがってるみたいです。
現場監督の河野さんと、微妙な向きを相談しながら、芯墨をうっていきます。
丸い材なので、向きや水平・垂直の芯の出し方は経験がものをいいます。
作業は丹生棟梁ひとりでできるのですが、どんなつもりで選んだのか?、丸い材のどこをどう見せると美しい仕上がりになるのか?、という作業の奥に潜んだものを伝えるのは、監督や私の仕事だと思います。
今回も、良い顔の玄関ができそうです。